コンパクトで高密度な光ファイバー伝送を実現 -SCORPION-6のメリット-

公開日:2021/07/08最終更新日:2023/08/01

scorpion-6-fiber

光ファイバー伝送は放送局で幅広く利用されている伝送手段です。

テクノハウス取扱いメーカーであるevertzの光ファイバー製品は、東京をはじめ北海道から沖縄まで全国の放送局で数多くご利用頂いています。

そんな中、今回はSCORPION-6という製品で、今までの光ファイバー製品とほぼ同様の信号種類を扱うことができ、さらに高密度な伝送を実現できる方法をご紹介します。

SCORPION-6_2021

 

 

遅延がほぼない

time_free_2021
光ファイバー伝送は基本的にほぼ無遅延(正確には光がファイバーを通る遅延は存在)です。
一般的に光ファイバー内を通過する速さは通常の光速の2/3のスピードとなります。

これはリアルタイムを重要とする放送局ではとても大きなアドバンテージとなります。
SCORPIONを使用する場合、映像・音・データをIP化するSMPTE ST2022-6もしくはST2110で伝送することとなり、そのIP化およびSDI化する際には遅延が発生しますがその遅延量は1ms以下であるため、気にする必要はありません。

ほぼ遅延がないことで、受信側からコントロール線により、現場のカメラを遅延なくコントロールすることも可能です。

 

 

非圧縮で伝送できる

incompressibility
映像信号を伝送する距離・場所が大きく関係してきますが、映像を完全な状態で伝送できることも重要です。
一度劣化した映像を元の品質に戻すことはできません。なので、できるだけきれいな映像を送ることが重要です。
エンコード方式にもよりますがエンコード・デコードする際には必ず遅延が発生します。圧縮することで、データ量が小さくなるため、光ファイバー伝送が使えない長距離伝送の場合は圧縮が基本となります。

光ファイバー伝送が使える範囲でしたら、超高画質・無遅延の伝送が可能です。

 

双方向で伝送できる

fiber_bidirectional_2021

光ファイバー伝送は多くの場合1本の芯線を使用します。(系統を冗長する場合等は2本以上使用する場合もあります)
通常の光ファイバー製品は基本的に1信号で光の波長を1波長使用します。この波長を4本、8本、16本まとめて1本の芯線で送ることができます。これを波長多重といいます。

一般的な8波長多重を例にしますと、方向は問わず合計8本分の信号を送ることができます。なので、信号数が少ないうちは問題ありませんが、増えてくるとそれ以上波長多重できないことがあります。その場合は波長多重する基板を16本多重する基板に変更する、つまり、今までの8波長を一度断にする必要があるなど大がかりな作業が必要となってしまいます。

 

 

SCORPION-6の場合は、SFPを使用し、基本的に1波長を送信、1波長を対向のSCORPION-6からの受信に使用します。これにより双方向の接続となります。
例えばHD-SDIを伝送する場合、HD-SDIは約1.5Gbpsですので
1.5Gbps x 6 =9 Gbps となり、
10GbpsのSFPで最大6本送信・受信することができます

2本の波長を使用し、6信号を送受信できるため、8波長多重する場合はHD-SDIを24本送信・24本受信することができその密度は通常の1信号1波長の光ファイバー伝送と比べると6倍となります。
これは結構極端な構成ですが、SCORPIONは映像信号だけでなく様々な種類の信号を伝送することができます。
HDMI・アナログ音声・AES・MADI・イーサネット・GPIO・シリアルデータ・USB…

一般的に使用することが多いのはSDI・イーサネット・オーディオ系ですが、それも簡単に構成することができます。
SCORPION-6は基本的にこれらの信号のI/Oモジュール(MIOモジュール)のコストが低めに抑えられているため、1台に複数種類の信号のMIOモジュールを実装することで、コストメリットが大きく出てきます。それでいて、対向で1セット用意すれば大抵の伝送をカバーすることができます。

 

 

MIOモジュールの紹介

MIO-VB_2021

SCORPION-6はその名の通り、6つのスロットがあり、MIOモジュールを最大6つ実装することができます。
いくつか代表的なMIOモジュールを紹介します。

 

MIO-VB-2-12G:

12G / 3G / HD / SD-SDI / ASIに対応したBNCポートを2つ持つモジュールです。これらのBNCポートは入出力を自由にアサインすることができます。
1スロット使用します。

 

MIO-GE-RJ45-IP:

1Gイーサネットに対応したモジュールです。
1スロット使用します。

 

MIO-IT-IP:

アナログオーディオを2ch双方向伝送できるモジュールです。その他にGPIO、シリアルデータも合わせて伝送できます。
2スロット使用します。

 

MIO-BLADE-Z21:

evertzではマイクロサービスと呼んでいるアプリケーションをインストールすることでその機能となるプロセシングモジュールです。
上記MIO-VB-2-12Gにて入力されたSDIはSCORPION-6本体でIP化されますが、IPゲートウェイのアプリケーションをインストールしたMIO-BLADE-Z21は、このモジュール自体でIP化することができます。
また、他にはJPEG2000やJPEG-XSのアプリケーションがありそれらをインストールすることで、エンコード・デコードに対応します。その他のマイクロサービスもあります。

 

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