DHD SX2ミキサーでワンマンスタジオ更新 -琉球放送様-

公開日:2021/05/25最終更新日:2023/12/01

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RBC iラジオ、iスタジオのミキサーをDHD.audio SX2に更新しました。
iスタジオはワンマンスタイルの生放送スタジオです。パーソナリティーがミキサーの操作を行うので、これまでの操作感を引き継ぎつつも更にトークに集中ができるようにミキサーの操作を簡単に仕上げています。

時代を感じる更新工事

コロナ禍の中での更新となったので、打ち合わせもメールやチャットが主体となりました。大まかなスタジオの仕様は決まっていましたが、詳細を詰めるのはなかなか難しく、工事の最中にミキサーを操作しながら詳細を詰めて、その場でカスタマイズをしていくスタイルになりました。その場でYouTube専用の音声バスの追加をしたり、リモート出演用に、USB接続したパソコンにUSB-1(マイナスワン)を追加したりと、時代に合わせた放送スタイルのカスタマイズを行いました。バスの構成からカスタマイズできるDHDだからこそ、このようなスタイルでの更新工事も安心してこなせます。

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動作を検証しつつ最終チェックを行っています。

工事期間は4日間

iスタジオ以外にもいくつかスタジオは有りますが、とにかく稼働率が高いのでなるべく早く工事を終わらせてスタジオを再開させたい。その為工事期間は非常に短くトレーニングを含めて4日間で工事を行うことになりました。
スタジオ更新の最後にはマスターとの接続テストがあり、殆どの場合が日曜深夜の放送休止帯に行うので、今回も逆算して日曜の深夜にマスター接続をして月曜の朝が初オンエアになるようにスケジュールが組まれました。

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入れ替えるのはミキサーだけ

今回の更新は、周辺機器はそのままでミキサーだけを入れ替える工事なので、周辺機材やミキサーテーブルなども流用することになっています。
周辺機材もこれまでと殆どが同じ場所にあり、ミキサーからのリモートも同じように使えるようにしないといけません。
一番大変な作業になったのはミキサーテーブルです。これまで使っていたアナログミキサーはテーブルに穴を開けて埋め込むタイプのミキサーのため、テーブルに空いた穴を埋める作業も工事期間の中に含まれます。
テーブルを入れ替えてしまったほうが工事的には簡単なんですが、使い慣れたテーブルを流用することでコストを抑えられ、座る位置も変わらないので、大きな違和感を感じず放送を開始することができるメリットにも繋がります。

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テーブルを流用したことで、雰囲気は大きく変わらないのですが、SX2はこれまでのミキサーと比べると高さが随分低くなったので、対面で話をする時に視界が広がるので、これまで以上にオープンな雰囲気になっています。

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SX2 16フェーダーミキサー、バンドルセットをベースにカスタマイズ

 

トレーニング直後の生放送!

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MUSIC SHOWER Plus+のパーソナリティー狩俣倫太郎さん

日曜の深夜のマスター接続テストを無事に終え、月曜朝の初オンエア『MUSIC SHOWER Plus+』が始まるのを待っているのですが、放送20分前になっても倫太郎さんが現れません。まだ運用トレーニングどころか新しくなったミキサーすら触っていないのに、ワンマン運用ができるのか、、、現場には不安な空気が立ち込めています。15分前にやっと現れた倫太郎さんは、初めて見るミキサーを前に『マイクはこのフェーダーね』、『CDはこれ押してフェーダー上げるのねOK』と、5分程度のトレーニングと言うか操作確認をしただけで生放送に突入しました。
これまでも、番組1時間前にトレーニングをして生放送に突入と言うこともあったので、SX2の分かりやすい操作感を信じてはいたのですが、今回ばかりはさすがにドキドキでした。
タイトルが流れ、一声目がオンエアで聞こえた時にはプロの凄さを感じました。その後順調に音楽を流し、CMに入った時にはスッカリ安心して番組を楽しむことができました。
番組終了後、運用中に出た気になるところの手直しをして、ミキサー更新は無事に終了しました。

 

まとめ

ワンマンスタイルでの放送は日本のラジオ局ではあまり多くありませんが、RBC iラジオのように基本スタイルとして運用されているのは、私にとってもとても刺激になります。
最近では新しくミキサーを入れ替えるときには、必ずと言って良いほどワンマン対応の話が出てきます。コスト削減の意味が強いと思いますが、実際は放送自体のライブ感が増すので聴いていてすごく身近に感じられると思います。パーソナリティーにとってはトーク以外にミキサーを操作したり曲の準備をしたり、今ではSNSへの投稿も同時に行ったりと、やることがとても多くなっています。そんなパーソナリティーの負荷を少しでも下げて番組に集中できるお手伝いができていれば良いなと思っています。
海外では当たり前のように導入されているワンマンスタイルは、DHD.audioのミキサーでは一番得意とするところです。

 

使用製品

※2023/12/1追記 現在下記の製品はヒビノ株式会社ヒビノマーケティングDiv.でお取り扱いしております。

 

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