ニッポン放送様 関西リモコンシステム更新 -IP音声コーデック+DHD.audioミキサー-

公開日:2017/04/03最終更新日:2023/06/13

ニッポン放送の本社と関西支社をつなぐ伝送システムをAPT社製のIP音声コーデック『WorldCast Equinox』と『WorldCast Horizon NextGen』に更新しました。

 

伝送系統の更新と同時に、関西支社の関西各局と接続をするアナログルーティングシステムをドイツDHD.audio のXC2 Core+52TX に入替えを行い、これまでのルーティング機能を引き継ぎつつ、関西支社での収録が行えるようにミキサーの機能を追加しています。

 

 

 

WorldCast EquinoxとWorldCast Horizon NextGen

写真中央に実装されているのが今回使用したコーデックです。Horizon NextGenはIP専用コーデックですが、EquinoxはINS接続も可能なので、IPのバックアップとしてINSを設定することもできます。

 

 

 

 

監視卓 DHD.audioリモート監視パソコン
関西支社に設置されたDHD.audioのルーティング状態、ミキサーの動作をディスプレイで監視することが出来ます。またこのディスプレイはタッチディスプレイを使用していて、関西支社に設置されたDHD.audioのすべてを操作することができるようになっています。

 

 

 

監視卓にはDHD.audio用のタッチディスプレイを用意していて、関西支社に設置された52TXと同じ画面を表示しています。監視だけでなく、タッチ操作によるリモート操作も行えます。

 

 

 

伝送システム監視リモートインターフェース

本社と関西支社間を結ぶコーデックの系統を監視し、系統の切り替えを行うことが出来ます。またこのパネルには関西支社のルーティングシステムを強制的にスルーさせる機能などの安全機能も搭載されています。

 

 

ルーティングシステム
ラックに実装されたDHD.audio Qパネルを使用して、関西への下りの音声ルーティング、関西からの上りのルーティングの切り替えを行います。またルーターの全ての入出力はQパネルの上に実装されたSonifexのモニターを使用して検聴を行うことが出来ます。

 

 

 

 

 

52TXミキサー

関西支社での収録用に4フェーダーのミキサーを使用します。
IOにはルーターの全ての入力が立ち上げれられるようになっていて、関西支社だけでの収録にも耐えられるようになっています。
操作面はエンジニアがいなくても収録ができるように 分かりやすいレイアウトと、誤操作防止する工夫もされています。またルーターの切り替えは、Qパネルからだけでは無く、ミキサーの画面からも操作が可能になっています。この52TXと同じ画面が、本社監視卓のパソコン画面にも表示されています。

 

 

 

 

DHD.audio 52TX製品ページ

※2023/4/4追記 プロオーディオ製品は現在ヒビノインターサウンドでお取り扱いしております。

 

可搬ラック

関西支社で収録を行う場合は、この可搬ラックを会議室に持ち込みます。ラックには52TXミキサー、CDプレイヤー、マイク、ヘッドホンなど必要な機材が実装されています。

 

 

今回の更新では新しい試みとして、DHD.audioのソフトウェア『TFT View Software』を導入しています。ネットワーク上にあるXC2 CORE(DSP)にパソコンでアクセスして、監視、操作が行えるライセンスオプションです。これを使うことで社内のネットワークやサテスタなど遠隔地でもネットワーク経由で監視、操作が行えるようになるので、オペレーターがいないような現場でも安心して運用ができるようになります。このライセンスオプションは複数追加することができるので、今回の場合2ライセンスを使用して、監視卓と技術サポート用のPCの2台から同時に監視、操作が可能なシステムを構築しています。