放送局におけるビッグデータ分析のメリットとは? -evertzのinSITEの利用-

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evertz製品のラインナップの中には光伝送装置やタイムコードジェネレーターといった物理的な製品の他に管理ツールに分類される製品もあります。
evertzが近年提唱しているシステムとしてBig Data Analytics(ビッグデータ分析)という概念があります。

ご存知の方も多いかと思いますが、WEBの世界では誰がどのようなページにアクセスをしてどのようなページの人気があり、どのようなデバイスからアクセスしているのかというのを分析しページを改善するのが一般的になっています。
では、放送業界でいうビッグデータ分析のメリットというのはどのようなものなのかをevertzのBig Data Analyticsのページを元に見ていきたいと思います。

 

 

1.Evertz inSITEを使用して運用しているシステムの状態を収集・可視化・分析が可能

放送局には沢山のデータや信号が存在しますが万が一システムにエラーが起こった際のわかりやすいフローの一例を考えてみます。

 

現状

  • システム内の信号の異常が発生
  • 発生源(発生ポイント)を特定
  • エラーの内容の特定や確認
  • 問題のある機器の特定
  • ログや機器のステータスや信号の状態などの情報を収集して機器の中のどの部分がエラーになっているかの特定
  • 販売会社やメンテナンス会社に連絡
  • 修理、交換、買い替え等

 

放送局のエンジニアはこれらの一連のフローをこなすために沢山の時間と労力を割いているのが現実かと思います。

しかし、これらの機器が保持している情報の集中管理が出来、可視化され、問題が起きそうなポイントが事前にわかるとすればどうでしょうか。時間やトラブルを大幅に減らすことができるのではないでしょうか。これらを可能にするのがEvertz inSITEです。

 

Evertz inSITEは、システム内の取得可能なすべてのデバイス(ハードウェアとソフトウェア)のログ、Syslog、イベント等を収集し集約します。

これらの収集されたデータセットは、下記の2点のために使用されます。

  • 効果的なトラブルシューティング情報(根本的な原因をより早期に特定するため)
  • システムが最も効率的かつ安定して稼働するための情報(システムパフォーマンスとリソース使用のため)

更に、上記の2点はリアルタイムにシステムの状態を監視するWEBベースのGUI(ダッシュボード)に提供されます。

 

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これらのダッシュボードに加えて、inSITEは、他のEvertzソフトウェアツール(VistaLINK PRO、MAGNUM、Mediator)との連携が可能で、データ解析能力を活用します。放送局にとって、inSITEは設備の効率的な運用を行うための最先端のツールです。

 

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inSITE概念図

 

 

2.どんなデバイスデータ(ハードウェアとソフトウェア)を収集可能なのか?

evertz inSITEはデバイスデータを収集、可視化、監視、分析まで行えるツールですが、具体的にどのようなデバイスデータを収集するのでしょうか。

 

サードパーティ含む共通データ

  • Syslog
  • SNMP
  • Windowsのイベントログ
  • Windows / Linuxプロセス情報
  • 構造化データ(JSON / XML / CSV)
  • HTTP / Webサービス
  • SQLデータベース
  • 死活情報(ビート)

 

エバーツ製品のデータ

  • マグナム
  • IPゲートウェイデバイスロギング
  • EXE IPルータフローデータ
  • Mediator-Xメトリック
  • DreamCatcherメトリック

 

3.可視化されたデータとログからエラーの分析

 

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inSITEのWebベースの設定ツールにより、簡単な設定と管理が可能です。

この使いやすい設定ツールを使用して、単一サーバーから大規模なマルチノードクラスタシステム、データコレクタ、共有ダッシュボード、ユーザーアクセス、およびAPIインターフェイスを構成および管理します。

 

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inSITEは、デバイスデータ(ハードウェアとソフトウェア)とログを分析して検索する機能があります。

これには、直接ログにアクセスする方法とWEBベースのログディスカバリビューによる検索が含まれます。

  • KibanaとSenseプラグインの統合。(Kibanaとは、検索エンジン「Elasticsearch」と連携して使用するデータ解析/可視化ツールです。またSenseはAPI発行するための便利機能が詰まったWEBツールです。)
  • 多くのデータ特定APIを使用したデータ検索と分析

これらのカスタムinSITE APIは、メディアおよびブロードキャストIP部門のユーザーを対象にしており、簡単なデータと分析の抽出が可能です。

 

evertz3data-visualization

 

inSITEは、視認性に優れたWEBベースのGUIを持っています。今までログを吐き出して探していた部分の大幅なスピード改善に役立ちます。

ストリーミングデータのリアルタイム要約およびチャート作成、今日のメディアや放送業務に必要なデータを表示するためのWEBベースのデータダッシュボードのインスタント共有と埋め込みが可能です。

 

 

4.既存のevertz製品との連携も容易

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inSITEは、Evertz NMS Monitoringシステム(VistaLINK PRO)、SDVN(Software Defined Video Networking)(SDVNとはevertzのIPシステムのことです)、MAGNUM(Orchestration and Control System)との連携が可能です。この連携により、これらのツールはinSITEのデータ分析能力を自動的に活用できます。これにより、フォールト発見、予測、SDVNオーケストレーション*、制御検証、トラブルシューティングが新たなレベルにまで引き上げられます。

 

*オーケストレーション

オーケストレーションOrchestration)は、複雑なコンピュータシステム/ミドルウェア/サービスの配備/設定/管理の自動化を指す用語。

何らかの知的制御や自律制御として議論されることが多いが、技術的解説と言うよりも大部分は単なるアナロジーである。実際には、オーケストレーションは制御理論の要素としてオートメーションやシステムの考え方を持ち込んだものと言える。

 

引用元:wikipedia“オーケストレーション”

 

 

 

 

5.evertz inSITEを利用した放送局におけるビッグデータ分析のまとめ

 

機能と利点

放送局およびメディア関係の企業全体にとって、ビジネスインフラおよびアプリケーションによって生成されたデバイスデータは未開拓の可能性があります。

 

inSITEは業界標準のオープンソースのビッグデータ分析ツールを使用しています。

Elastic、Logstash、Kibana(ELK Stack)を使用してデータを受信、保存、視覚化し、これらのツールを目的に合わせたWEBベースのデプロイおよび管理システムと組み合わせることができます。inSITEには、メディアや放送環境内での簡単な統合のための、カスタム化された、業界標準のSDVNデータコレクタとAPIが含まれています。Evertzの独自のシナリオ、パターンマッチング、機械学習アルゴリズム、通知サブシステム、NMSおよびControl / Orchestrationアプリケーションとの直接統合により、inSITEは基本的なログ分析を超えて強力なソフトウェアツールとなります。

 

可視性

隠されたすべてのデバイスデータを可視化します。

 

優れた検索アルゴリズム

複雑なマルチデバイスシステムにおいて最適な答えを導き出します。

 

豊富なインターフェイス

WEB上に視認性に優れたデーターダッシュボードを簡単に作成できます。

 

データ利用と通知の強化

外部の電子メールとNMS(SNMP)通知を介して、主要なログメッセージと障害シナリオを必要なメンバーに通知が可能です。

 

インシデント管理と分析

インシデントとヒューマンデータのフィードバックとインシデントの識別のためのレポート機能。

 

スマートなトラブルシューティング

問題を積極的に視覚化して防止します。

 

集中データ

構造化・非構造化データのどちらからもデータを収集し、集約します。

 

強化されたデータおよび機械学習

機械学習を用いて故障予測に合致する「シナリオ」および「パターン」を実行します。

 

 

さいごに

今回はevertzのサイトを元にinSITEの解説をさせていただきました。
システムについてもう少し詳しい解説等のご希望がございましたらお問い合わせいただければと思います。