InterBEE2022 テクノハウス オーディオブースレポート
公開日:2022/12/12最終更新日:2023/04/03
3年ぶりの出展となったInterBEEはヒビノブースでの展示
3年ぶりに出展したInterBEE。久しぶりすぎて出展の準備や会場の運用など随分と忘れてしまっていました。事前にカタログを作ったりパネルを作ったり、締め切りを決めて進めていてもついついギリギリになってしまうもので関係者の皆様には感謝、感謝です。
さて、今回はヒビノグループの一角で展示する初めてのスタイル。当然これまでとはやり方も異なりますし、展示する機材の量も違ってきます。限られたスペースを活かすために、たくさんある機材の中から選りすぐりの機材を展示しました。もちろん、ただ展示しても面白くないのでそれぞれの機材に関連性をもたせたり、新しく作ったカタログをうまくリンクするようにしてみたり。これまでとは違う新しい取り組みにチャレンジをしました。
伝送機材とミキサーを中心にした展示構成
選りすぐりの製品は以下の4ブランドから。
- WorldCast Systems
- DHD.audo
- Sonifex
- Deva BroadCast
テクノハウスの得意とする伝送機材とミキサーを中心に構成をしています。
それぞれのブランドごとの特徴をご案内します。
WorldCast Systems(WCS)
APTの音声コーデックといえば、多くの放送局で採用されているコーデックで、INSの時代からIP、ひかり電話と最新のフォーマットに対応したコーデックを展示しました。
APT IP CODECを2台並べて展示をしているので、一見面白みにかけるようですが、実はこれがAPT IP CODECの特徴です。APT IP CODECはWCSの主力の音声コーデックでIPコーデックとして国内で900台以上導入をしていただいております。当然開発が一番進んでいるモデルなので、IPコーデックとしてだけでなく、ひかり電話回線への対応であったり、時間同期の機能を持たせた同期伝送の機能にも対応しています。
ひかり電話回線に対応しているコーデックは、WCSをあわせても国内でもまだ3社しか販売をしていません。(※2022/12/12現在)その中でもAPT IP CODECは既存のモデルのファームウェアを改修してひかり電話回線に対応させたもので、ハードウェアの安定性は実証済みなので導入のしやすいモデルになっています。そして、ラックの横に取り付けてあるDial Assist Pad Controllerを使うことで、大型のタッチパネルを使ったダイヤルや、電話帳機能など操作性が格段に向上しています。さらに最大8台までのコーデックを1台で集中コントロールができるので、マスターでの集中管理に最適なツールになっています。
SynchroStreamは同期伝送を行うためのオプションで、GPSから生成された10Mppsと1pps信号を使って多拠点間での動機や時間同期伝送を行うことができるようになります。これまでは同期伝送を行うために、コーデックや送信機の他に様々な機材を必要としていましたが、これからはコーデックだけで同期伝送が行えるようになります。
DHD.audio
DHD.aduioは国内でFMラジオ局、AMラジオ局、テレビ局など100式以上の導入実績のあるオーディオミキサーです。
最新のDSP、XC3 IP Core 1台で、RX2とDX2の2つのミキサーを動かす展示を行いました。
XC3 IP CoreはDHDの最新モデルで、DSPのパワーを活かして最大4台のミキサーを組み込むことが可能です。これまでのIO BOXのシリーズだけでなく、Dante、AES67のカードだけでなく、ST2110-30にも対応しているのがポイントです。今回はSONIFEXのDante製品や、向かいに展示してあるCALRECとST2110-30を使用してシステムを構成するという、メーカーの垣根を越えた展示が行えました。
RX2は国内でも多く採用されています。すべてのボタン、ディスプレイデザインがカスタマイズできるので、局ごとに異なる運用スタイルに合わせたミキサーを作っています。会場で見ていただいたデザインはデモ用のサンプルなので、これまで作ってきたミキサーの美味しいところ取りで仕上がっています。
そして、最新のミキサーDX2も展示しました。このミキサーは収録室やナレーション録りに使用できると思っていましたが、サイズやシンプルな操作面がワンマンスタジオや、コミュニティーエフエムに使えそうとご意見をいただきました。
会場では専用アプリを使ったミキサーの作り方を案内してみました。これがかなりの方にご興味を持っていただくことができました。DHDのカスタマイズ性能の深さを知ってもらう良い機会になったと思います。今後のデモの依頼があったら、実際の運用の話しを聞きながらその場でミキサーの作り方をご案内していこうと考えています。
SONIFEX
SONIFEXは昨今の部品不足の流れから、市場の流通量が大幅に減ってきているDante関連製品をあえて展示しています。まだ在庫があります。
SONIFEXのDante製品は他のメーカと違い、「ちょっとあればいいな」を実現した細かな製品が多く揃っています。
AVN-DIOシリーズは2chの入出力ボックスや、マイクボックス、ヘッドホンボックスなどスタジオや中継先であと少しチャンネルが欲しいときに役立つような小物類が揃っています。
最新のモデルではMADI to Danteや、 SDI to Danteのような音声の架け橋になるようなモデルも追加されています。
この他にも、2人でスポーツ中継を行うのに便利なコメンタリーボックスAVN-CU2などは他には無い製品として人気があります。
まもなく発売を開始するテレホンハイブリッドDHY-04Sも展示しました。旧モデルのDHY-03Sと比べても音質が向上していますし、新しくダイヤルキーも追加され新しい運用方法ができるようになるかもしれません。
Deva Broadcast
Devaからは国内でも多く導入されているリファレンスモニターやストリーマーを展示しました。
DB3010はFMリファレンスモニターとして多くのFM局でご使用いただいています。1U本体に3wayスピーカーを搭載しているので、見た目からは想像できない大音量でモニターできます。そして局で使われる理由としては、音声モニター機能だけでなく受信感度のアラーム監視もできるのがポイントとなっているようです。
DB91TX/RXは低価格のオーディオストリーマーで、双方向伝送が必要のない場所であったり、マルチキャストでの配信システムで使われています。SHOUTcast/Icecastにも対応しているのでIPラジオ用のストリーマーとしてもご使用いただいております。
ちょっと変わり種なのがこちら、BandScannerⅡです。
簡易電測装置と言うとピンとくるかと思いますが、FMラジオの電測を行うことができます。GPSアンテナをつなぐと、電波状況に合わせて位置情報をあわせて取得するので地図アプリに落とし込んで電波状況を管理することができるのが面白いです。
デモやカタログ
このような形でテクノハウスで扱う製品を展示しました。
どれも面白い機材なので、ご興味のある方には実機をお試しいただけるようにデモ機を用意してあります。試してみないと分からないことも多いですからね。
今回会場で配布していたカタログは、これらの製品だけでなく展示できなかった製品も出ていますし、詳しい説明も掲載されています。ご興味がありましたら発送もしますのでお気軽にご連絡ください。
紙はちょっと、、、という方にはPDFカタログのダウンロードサイトも用意してあります。