BARCO Japan レンタルパートナーミーティング 2025 「Encore3」を披露
株式会社テクノハウスの取り扱いブランドであるプロジェクションと画像処理製品のブランドBARCO。
そんなBARCOとテクノハウスは、9月17日から19日までの3日間、天王洲アイルの新オフィスで新製品「Encore3 / 4Kプレゼンテーションスイッチャー」のお披露目会と、日本オフィス移転記念セレモニーを開催しました。待望の次世代プレゼンテーションスイッチャーの登場に、会場は多くの来場者で賑わい、熱心に質問する姿が印象的でした。
1. BARCO本社メンバーも来日、日本市場への期待を語る

テクノハウス代表取締役 榎本、BARCO APAC BARCO Immersive Experience Regional Sales Head Jasline Tay氏とテクノハウス 映像チーム(写真はJaslineTay氏のLinked inより)
初日の9月17日には、APAC BARCO Immersive Experience Regional Sales HeadのJasline Tay氏(ジャスリン氏)をはじめとするBARCO本社メンバーが来日し、日本のお客様に向けて挨拶を行いました。
2日目、3日目は主に機材を使用するユーザー向けの製品説明会を実施。E2の後継機となるEncore3について、使用方法やファームウェアの対応状況など、お客様から次々と質問が寄せられ、会場は大いに盛り上がりました。
Event Masterシリーズに属するEncore3は「世界で最も汎用性の高いプレゼンテーションスイッチャー」として位置づけられており、その将来性と性能に対するプロフェッショナルたちの期待の高さが、会場の熱気となって表れていました。
イベント後、Jasline Tay氏は自身のLinkedInで「2日間のレンタルパートナーイベントとオープンハウスの成功に感謝したい。BARCOは進化するニーズの理解に深く取り組んでおり、長期的なパートナーシップと顧客中心のイノベーションへのコミットメントを再確認できた」と述べ、日本市場の重要性とEncore3への自信をのぞかせました。
2. 新拠点は天王洲アイル、アクセスも良好に
BARCO日本オフィスは、長年拠点としてきた平和島から、品川区東品川の天王洲セントラルタワー3Fへと移転しました。東京モノレールまたはりんかい線の天王洲アイル駅から徒歩約5分という好立地です。新たな拠点からの顧客サポート体制の強化がアピールされました。
3. 初日のパートナーシップイベントと2日間にわたる製品説明会
イベント初日の9月17日に行われたJasline Tay氏によるスピーチと本国のテクニカル担当であるHarry Patel氏(ハリ氏)による解説は、BARCOとテクノハウスの強固なパートナーシップを示す重要な場面となりました。
Jasline Tay氏は、後日、自身のLinked inの中で日本での2日間のレンタルパートナーイベントとオープンハウスの成功に感謝を述べました。彼女は、BARCOが進化するニーズの理解に深く取り組み、長期的なパートナーシップと顧客中心のイノベーションへのコミットメントを再確認したことを述べています。この成功はEncore3の発売をお待ちいただいたBARCOユーザーの皆様の信頼と協力にあります。
この投稿からは、日本市場がBARCOにとって極めて重要であり、新製品Encore3が日本の映像プロフェッショナルたちの要求に応える自信作であることが伝わってきます。
4. 待望の「Encore3 / 4Kプレゼンテーションスイッチャー」その実力とは

Encore3 / 4Kプレゼンテーションスイッチャー
イベントの主役である「Encore3 / 4Kプレゼンテーションスイッチャー」は、ライブイベントのAVプロフェッショナルにとって、待望のソリューションです。高品質な4K処理と比類のない柔軟性をひとつのソリューションに凝縮しています。
Encore3の開発コンセプトは、「BETTER (より良く)」「FASTER (より速く)」「STRONGER (より強く)」という3つの柱。この思想が、製品の随所に反映されています。
4.1 驚異的な処理能力と「バウンドレス・キャンバス」
Encore3の最大の魅力は、そのパワフルなプロセッサーによって実現される圧倒的な処理能力と拡張されたキャンバスです。
- 広大なキャンバス: Encore3は、PVWおよびPGMにおいて約80メガピクセル(78.6MP)の広大なライブエフェクトキャンバスをサポートします。これは、従来機であるE2/S3の4倍のキャンバス・サイズに相当します。
- ネイティブ4K処理: 妥協のないネイティブ4Kコンテンツ処理を実現し、12-Bit 4:4:4プロセッシング、超低遅延、そしてピクセル・パーフェクト なAthena スケーラーを搭載しています。
- 豊富なレイヤーリソース: 8x4K60 PGM出力を備え、1スクリーンあたり常に→4~最大16x4K60レイヤー以上が使用可能です。これはE2と比較して驚異的な飛躍です。
4.2 柔軟な出力構成で、あらゆるイベントに対応
Encore3はイベントのあらゆるスクリーンに対応するため、柔軟性を徹底的に追求しています。
- レイヤーの可動性: レイヤーはスクリーン上のどこにでも配置でき、シームレスに移動可能です。複数の出力(Destination)全体に単一のバックグラウンド(バウンドレス・キャンバス)を使用し、連続性を持たせることもできます。
- 可変レイヤー設定: レイヤー設定が固定ではなく、常にSingle/Mixなどへ変更可能です。8x4K60出力それぞれに、あらかじめ4x4K60 Mixレイヤーが割り当てられていますが、出力をより多くのレイヤーと交換することも可能です。MixレイヤーをSplit (Single) レイヤーに分割することで、さらに多くの映像を表示でき、最大PIP数は64に達します。
- Live Mixing Background: ポジション変更可能なLive Mixing Backgroundも追加され、よりクリエイティブな演出が可能になります。
- マルチビューワー: 2x 4K@60pマルチビューワーをソースとして使用し、任意の出力またはレイヤーに送出できます。これにより、柔軟なユーザー定義レイアウトで、すべての入力、PVW、PGMを監視可能です。
- オーディオ統合: 統合されたDanteおよび埋め込みオーディオをサポートしています。
4.3 現場での迅速なセットアップを実現
オペレーターにとって、現場でのセットアップの簡便さは極めて重要です。Encore3はワークフローをアシストすることで、効率の最大化を実現しています。
- アシスト付きワークフロー: 事前設定の必要性を減らし、セットアップを改善します。Factory Defaultの状態でも出力(Screen Dest/Layer)設定がされ、Live Inputが自動で作成されるなど、迅速な対応が可能です。
- 使い慣れたインターフェース: 洗練されながらも使い慣れたユーザー・インターフェース(GUI)により、短期間での習得が可能となっています。
- Web Widget Panel: 従来の操作性を踏襲しつつ再設計された新しいGUIには、Web Widget Panelが追加されました。Presetなどを自由に配置し、フロントパネルやWebブラウザから呼び出すことができ、簡単なショー・コントロールを可能にします。
- Event Master Toolset/シミュレーター: PC/MAC用のEvent Master Toolset (V10.x以降)で制御が可能で、さらに現場に入る前にプログラムのシミュレーションができるEncore3シミュレーターも提供されます。
4.4 投資を最大限に活用できる設計
Encore3は、レンタル会社や常設市場関係者にとって、長期的な成功を確保するための設計が施されています。
- モジュール式ハードウェア: 現場でのアップグレードが可能なモジュール式ハードウェアであり、IOカードの交換も現場で可能です。
- 既存資産の活用: Event Master Gen2カードやEC-コントローラー(EC-30, EC-50, EC-210など)の再利用が可能であり、既存の投資を最大限に活用できます。
- BTO(Build To Order)対応: 必要なものを購入できるビルド・トゥ・オーダー(BTO)システムとしても提供され、投資対効果を高めます。
- 大規模拡張性: Quad 100G High Speed Expansion Linkカード(QSFP28)を利用した安価なリンクシステムにより、2つのユニットを組み合わせることで大規模なイベントにも対応可能です。大規模イベントではリンクし、小規模イベントでは個別に使用できるため、投資回収率の向上が期待されます。
5. 会場の盛り上がりと次世代スイッチャーへの期待
今回の内覧会は、単なる製品発表に留まらず、映像業界のプロフェッショナルたちが集い、情報交換を行う貴重な場となりました。
機材オペレーター、レンタル会社、イベント関係者など、様々な立場の人々が実機に熱心に触れ、テクノハウスやBARCOのスタッフの説明に耳を傾けました。特に2日目と3日目の製品説明会では、待望のEncore3の使用方法やファームの対応状況について次々と質問が飛び交い、次世代スイッチャーに対する期待の大きさが伝わってきました。
Jasline Tay氏は、後日、自身のLinked inの中では「お客様のニーズを聞くことは単なる戦略ではなく、私たちの約束です」と強調しており、このような顧客中心の姿勢が、会場での活発な技術的議論と交流の熱気に繋がっていました。
出力された高精細な4K映像やスムーズなスイッチングのデモンストレーションは、Encore3の圧倒的な性能を参加者に直接体感させ、「次の現場で使ってみたい」といった前向きなコメントが聞かれました。
6. これからもお客様と共に、最高の映像体験を

参加者の皆様と(写真はJaslineTay氏のLinked inより)
BARCO主催の製品内覧会および新オフィス移転記念イベントは、Encore3という革新的な製品の登場と共に、BARCOが日本市場におけるコミットメントをさらに強化したことを示すものでした。
Encore3は、「より良く、より速く、より強く」を体現した次世代のプレゼンテーションです。そのバウンドレス・キャンバス、8倍に増加した4Kレイヤーリソース、そしてモジュール式の拡張性は、ライブイベント、常設設備を問わず、あらゆる複雑な映像要求に対応する能力を持っています。使い慣れた操作性を継承しつつ、Web Widget Panelなどの新機能でセットアップとコントロールを容易にした点も、現場のプロフェッショナルにとって大きな魅力となるでしょう。
このEncore3の登場は、高精細化が進むライブ映像制作の世界において、まさにキャンバスの境界を越えるような、新たな創造性の扉を開くものといえます。
株式会社テクノハウスは、これからもBARCO製品をはじめとする最先端の映像機器を通じて、お客様のビジネスに貢献し、最高の映像体験を提供していきます。Encore3の製品詳細やお問い合わせについては、ぜひご連絡ください。